映画料金、未開封、この世界の片隅に

よく日本は映画料金が高いといわれる。確かにアメリカなどに比べると高いようだが、僕はそう頻繁に映画を観る訳でもないので、それほど気にしない。でももちろん安いに越したことはないよ、くらいが正直な感想。CDの値段もよく高いといわれる。昔はよくタワレコなんかで3,000円の国内盤と2,000円の輸入盤で悩んだりしていたが、この仕事を始めてからは割とどうでもよくなった。

映画料金が高いのは、料金を安くしても客は増えないと考えられているからだろう。まあ飛行機やホテルとはちょっと違う。僕はいつも普通に1,800円払って観ている。「映画の日」などは混みそうだし、割引やクーポンは難しくてよくわからない。例えば平日の昼間が900円だったら、僕なんかは今の倍は確実に観に行くと思うけどな。それはそれで仕事にならなくて困るが。

日曜日。
ディスクユニオンに注文したカタログが届いた。でもあまり面白くなかった。

月曜日。電車で仕入れ4軒。
JR新宿駅の東口を出たるぁーあー(巻き舌)、向かうのは大遊技場歌舞伎町ではなくて、もちろんブックオフ。でもどっちかというと「幸福論」の方が好きなんです。

ちょっとブレスがわざとらしいかな。

セールなしの「ヒラ」でのせどり。厳しいかなと思ったが、帰る頃にはリュックにまずまずの重み。ザバダック春畑道哉ブレッド&バター大黒摩季白井貴子マイケル・ジャクソンTears for Fears、プロレスQ、ウルトラマンなど20点で40Kの仕入れ。おまけにとてもステキなバッグももらった。

帰宅後は謎のやる気スイッチが入り、晩酌も控えめにバリバリと働く。

水曜日。
L⇔R黒沢健一の訃報。48歳。

木曜日。バイクで仕入れ4軒。
郊外の中型店では期待できない昨今だが、家から10キロ圏内となるとやはり2ヵ月に一度くらいは巡回しておきたい。途中、1,550円で売られているCDをサーチすると、350円のレンタル版相場にセル版を合わせてきている(と推測される)大手業者があったので、その場で2点ポチる。L⇔Rなんてブックオフにいくらでもあると思っていたのだが、全然なかった。坊主1軒含む13点で20Kの仕入れ。寒空の中バイクを走らせて帰宅。帰ったら熱いうどんを食べることだけをひたすら考えていた。

12枚組の未開封CDをネット仕入れした。何となく「予感」みたいなものがあったので開けてみたら、CDケースのツメが3ヵ所ほど割れていた。こういうことはある程度織り込み済みなのだが、4枚マルチの特殊ケースだったのは少し誤算。「良い」で出品。

出品コメントに「新品」あるいは「未開封品」とあったものを仕入れても、出品業者によっては開封して出品する。つまり開封する前提で仕入れ価格を考えている。コメントに何も書いてなくて未開封品が届いた場合も開封する。

金曜日。電車で仕入れ1軒。
夕方から電車で30分程のブックオフ仕入れ。CD1枚とDVD2枚。少し時間を潰して6時から「この世界の片隅に」を鑑賞。1年にアニメを2本も観るなんて滅多にないことだ。原作は未読だが、こうの史代の名前はもちろんずっと前から知っていた。正直「広島」と「文化なんちゃら賞受賞」というワードが昔でいう「文部省推薦」みたいな匂いを強くして、敬遠していたところはある。

客席は半分ほど埋まっていただろうか。年齢層はさすがに高め。幼稚園くらいの女の子を連れたお母さんもいた。クラウドファンディングということで、決して潤沢な予算ではなかったと思うのだが、そういうことを全く感じさせず丁寧に作られていたと思う。しばしば微妙になりがちな「アニメならではの表現」も、その多くは成功していただろう。正直に書くと、背景も人物もすごくクオリティが高い気がしたのだが、あるいは僕が知らないだけで昨今の劇場用アニメではこれくらいは普通なのかもしれないので、このあたりは保留しておく。僕は基本的にかなりボケっとというか、ぼんやりと映画を観ているので、伏線とかオマージュとか隠れキャラとかを出されても気がつかないことが少なくない。ストーリーやキャラクターが今回くらいシンプルだといくらか楽だが、それでも「あれ、これ誰だったかな」とか「何でこうなってるの」と思うことが何度かあった。

これで今年の映画は終わりかな。来年は「オアシス:スーパーソニック」と「アイヒマンを追え!」と「沈黙」を観る予定。


購入4年目にして幸福の木が初めて花をつけた。

見た目はあまり良くないが、香りはかなり強い。幸福の木を置いていても幸福にはなれない。「それでもまあ、いいじゃないの」と水をやれるのが幸福なのかなとか。