難民、シャルル、スシロー

電車の中で読む本は、もちろんブックオフで買うことが多い。今は数年前に流行ったこれを読んでいる。いつも3行くらいで眠くなるので全然先に進まない。

ページを開いて最初に出てくる事例は、ハリケーン・チャーリーがフロリダを襲った後の値上げに関して。電気が止まったために発電機や氷がボッタクリ価格で売られ、その他にも避難のためのモーテル代や家屋の修理代などが暴騰した。

もちろん一律にそれを「悪」だと決めつけるわけではなく、メリットについても語られる。「自由」とか「福祉の増大」とか。1人の転売屋が10人の転売屋を呼び込み、市場が充実するということもある。それに対し一般市民は「直感的な」理由で反論する、とサンデル氏は語る。そしてその直感の拠り所となるものは「美徳」や「正義」である、と。

発売日に欲しいものが買えない人が「難民」ならば、それを生み出したのはメーカーだ。転売屋は転売商品を自分で所持するわけではない。でも人々は時として「直感的な」理由でメーカーよりも転売屋を憎悪する。もちろんその直感の拠り所となるものは「美徳」や「正義」だ。

「強欲」は大罪だ。ケヴィン・スペイシーに酷い目に合わされちゃう。

「怠惰」もね(自戒)。

月曜日。仕入れ4軒。
2軒目の中型店で2人連れのビーマーがプロパーDVDをスキャン中。カゴにはCD20枚、DVD10枚ほど入っており、これはもう駄目かなと思ったが、プロパーCDは範囲外らしく、まずまずの定番どころがポコポコと買えた。DVDも1枚だけ買えた。会話の内容を聞いてみたかったが、なかなか露骨に近寄ることも出来ず。途中、店内で一斉に緊急地震速報が鳴り出し、直後に地震

4軒トータルで結構充実の内容。カルメン・マキ、渡辺美里平井堅永井龍雲、ブルーム・オブ・ユース、村松健キャロル・キングバート・バカラックなど。珍しい所ではシャルル・アズナブールなんてのも買った。ご存じガンダムシャア・アズナブルの元ネタだが、シャアの本名はキャスバル・レム・ダイクンなので、意外とシャア自身のお気に入りだったのかもしれない。なかなか渋い趣味だ。

コステロのカバーで有名な曲だが、作詞・作曲含め元はシャルル・アズナブール

古いゲームのサントラでモノレートにもオークファンにもほとんど出品・販売実績がないものがあった。ランキングはもちろん100万オーバー。価格は3,950円。安い値段ではない。BOOの買取価格は1,800円で、どう考えても見送りなのだが、なんとなく買うことにした。

水曜日。仕入れ5軒。
真夏日になるという予報を事前に見ていたが、冷房の効き過ぎが心配なので、いつも通り長袖で出発。正解だったと思う。仕入れはまあ普通。最後の5軒目が初めて行く店だった。駅から徒歩15分の中型店という、なかなかリスキーな店。結果は1諭吉ちょっととやや中途半端。次来るのは3ヵ月くらい後かな。内容は大友良英大塚博堂など。他にはオムニバス多し。

金曜日。仕入れ4軒。
未出品在庫が多いので仕入れに行くかどうか迷ったが、行くことにした。行かないと「三題噺」の3つ目が決まらない。

というわけでスシローに初挑戦。もちろん単独で。アイガー北壁単独無酸素挑戦並みの緊張感がある。

登場人物の死亡率は「あずみ」並み

席に通されるといきなり「当店のおすしは全てわさび抜きです」と言われる。ちょっと何言ってるかわかんなかったが、「もちろんそんなことは百も承知だ」という表情で応える。全てわさび抜き?ゴングが鳴ってグラブを合わせようとしたら、いきなりバットで殴られた気分だ。全てわさび抜き?

そもそも回転寿司なのに寿司が全然回っていない。これは目の前のタッチパネルで注文するシステムなのだろう。それくらいはわかる、なめるなよ。まずはアジとイカを注文する。僕の席は紺色なので、紺色の皿を取れと書いてある。しばらくしたら、タッチパネルから「もうすぐ着きます」とアナウンスが流れた。なるほど、なかなか良く出来たシステムだ。しかし、いくら待っても紺色の皿は流れてこない。よく見ると紺色の皿ではなく、普通の皿に紺色のシールが貼ってあるだけらしい。取り逃がしてしまったようだ。なんじゃこのクソ欠陥システムは。左隣の15皿くらい積んでいるサラリーマンがチラリとこちらを見たような気がした。僕のアジとイカはどこへ行ったのだろう?ヴァニラ・アイスの暗黒空間に飲み込まれてしまったのだろうか。

気を取り直して、おすすめの中トロとサーモンを注文する。今度はしっかり捕獲できた。中トロは一貫しか乗っていない。タッチパネルの写真が一貫のものは、現物も一貫なのだろう。学習した、問題ない。醤油皿がない。右隣の母娘を見ると、寿司の皿のわきに醤油を注いでいたようなので、倣うことにする。これも問題ない。えんがわを食べようと思ったが、写真を見ると大葉のようなものが挟んである。僕は大葉が苦手なので抜いてもらいたいのだが、出来そうもないのであきらめる。ようやくマスターできたけれども、やはりサビ抜きは味気なく、かといって醤油にわさびを溶いて浸ける気にもなれず、5皿540円でミッション・コンプリート。次はくら寿司かっぱ寿司に挑戦しよう。

仕入れは邦画サントラの大物と通販限定商品の準大物が買えたが、全体としてはあまり良くなかった。他にはジャンヌ・ダルクジャニス・イアンなど。


貼るスペースはいくらでもあるのだから、何もこんな所に貼らなくても…と思ってしまう。意外と黄帳面、じゃなかった几帳面なのかもしれない。黄帳面は他の人だ。

売上は不可思議に悪い。余裕で今年最悪の予感。「ラブやん」も終わってしまった。そういえばブックオフのBGMも新しいものに変わった。これから1ヵ月間また素敵なナレーションを楽しめるかと思うと、自然と心がウキウキしてきますね。