号外、紛失、川崎
せどりを始めてしばらく経った頃に思いついたこと。「高値になるようなCDは基本的にレアなCDなので、同じ店に２枚並んでいることはまずない。逆に言えば、２枚以上あるCDは最初から無視してよいのではないか？」そう思って、実践していた。実際それなりには当たっていると思う。けれども、やはりこれだと、もし２枚あった場合みすみす逃すことになるし、また店によっては在庫がダブついている場合、独自に値下げすることがあり、これは時々狙い目になる。結局、楽しようとしても駄目でやっぱり地味な努力に戻る、とは限らない。楽をして上手くいくことだって沢山あるはず。結論を出そうとすること自体が一長一短。せどりマニュアルは永遠にテンポラリ。
月曜日。仕入れ４軒。
渋谷駅前では「なでしこ準優勝」の号外を配っていた。そういえば、昔に比べると号外に出くわす機会も減ったなあとも思ったが、考えてみれば皆スマホを持っているのだから当たり前か。何も考えずに渋谷に行ったが、もし勝っていたらどんちゃん騒ぎ的なものに巻き込まれていたのかもしれない。ちょっとぞっとしない。
昼食は天下一品に初挑戦。噂には聞いていたが、これは「こってり」ではなく「どろどろ」だ。肝心の仕入れは量的にはまずまずだが、内容が良くない。伊勢正三、YMO、ビートルズ、コニー・フランシス、ボビー・ウーマック、グリーン・デイ、カーディガンズ、ジョニ・ミッチェルなど、洋楽多し。洋楽を本格的にやり始めたのはここ２，３年のことなので、救われたことになる…のかな？
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僕が20代の途中でホールクラスのライブに行くのを止めたのも、この辺とちょっと繋がってる。当然フェスの類も行ったことがない。しかし「匂艶」とは意外。YOUTUBEにはカラオケとこれしかない。
火曜日。仕入れ７軒。
小雨降る中、バイクで近場へ。フランチャイズが多い。バーコードラベルが多い店や、ほとんど全てが手打ちラベルの店など、店によって少しずつ違いがある。手打ちラベルでもバーコードより明らかに高いものもあれば、明らかに安いものもある。当然安いものを狙って買うことになるが、これは記憶力というより「相場感覚」的な能力が求められる。「これは安いんじゃないの？」みたいな。だがその相場感覚は経験とその記憶で養われるので、結局記憶力も大事。
坊主もないが大漁もない展開。米倉利紀、SUPER BEAVER、ヤプーズ、松岡直也、柴咲コウ、X JAPAN、BACK HORN、有頂天、ブレッド、デッド・オア・アライブ、レッド・ツェッペリンなど。もちろん他にも色々あるが、名前を出したくないものもある。
珍しくAKB関連のDVDを仕入れた。写真付き。「すでにDVDは持っているので写真だけ欲しい」という需要もあるだろうし、逆に「写真には興味ないのでDVDだけ欲しい」という需要もあるだろう。でも面倒くさいので結局一緒に出品してしまう。
少し前からFBAで１点納品されないCDがあって、調査依頼を出したら紛失ということで、あっさりと返金された。「該当商品の適正な商品価格から算出した金額」は4,733円。5,900円で出品していたので、ほぼ売れたのと同金額だ。違う価格で出品しても同じだったのだろうか。FBAを使い始めて５年くらいだと思うが、震災時を除くと倉庫での紛失や破損は今回を合わせても２、３回だと思う。これが他の方と比べて多いのか少ないのかわからないが、今更ながら自分にとってはうってつけのシステムだ。依存度は高い。
木曜日。仕入れ４軒。
２軒目で発売したばかりの「大逆転裁判」があった。手に取ったものの、今買うとすぐにやってしまいそうなので、お盆まで我慢することにする。ミスター・ストイックです。川崎モアーズ店が「リニューアル準備のため17日（金）まで休み」というアクシデントがあったが、久々に質・量ともに充実の内容。アルフィー、TMネットワーク、サケロック、飯島真理、Laputa、ダイアー・ストレイツ、FTIslandなど。珍しい所では堀内孝雄、ベンチャーズなども。初めてのものが多くてうれしい。とは言うものの、初めて仕入れたと思って家に帰って調べてみると、２・３年前に売っていたことが発覚、なんてことが最近多い。昔はそんな記憶違いはあまり無かったのだけれど。
僕個人のことになるが（まあ、いつもそうなのだが）、川崎から京急で川崎大師方面へ２駅のブックオフ409号川崎港町店は結構買える。行ったことがある人は「えっ？あんな駅前に味の素の工場とヨーカドーしかないような場所なのに…」と思うかもしれない。でも実際いつも川崎モアーズ店と同じくらい買っている。新宿は西口より東口の方が買えるが、これはなんとなく、多くの人がそうなんじゃないかと思う。渋谷より池袋の方が断然買える（というか渋谷が買えない）。吉祥寺より荻窪が買える。これらの傾向が個人的なものなのか、一般的なのかというのはちょっと気になる。より正確に言うと、その差が何によってもたらされるものなのかというのが気になる。
そういえば、１度だけせどり関連の有料メルマガを購読したことがある。最初の１ヵ月は無料だったのだが、２回くらいで「ちょっと僕には合わない」と思ったので、解除してしまった。だからお金は払っていない。「これを『お金を払ってでも読みたい』という人がいるのか」というのは、なかなか興味深い発見だった。
